ウラギリ・シグナルの初期版では、通信網を復旧できる行動数を16手に設定していました。4人が4回ずつ動く、4ラウンド分の長さです。数字だけを見ると十分に感じられますが、テストを進めると、ウラギリモノ側がかなり有利に感じられる状態でした。

そこで新しく始まる試合の上限を20手、最大5ラウンドへ変更しました。単純にクリアしやすくするためではなく、このゲームで選びたい行動に必要な余白を確保するためです。

復旧以外の行動にも意味がある

最短距離だけを考えるなら、毎回CONNECTを選ぶのが効率的に見えます。しかし実際の盤面には障害や秘密のJAMがあり、前へ進むだけでは3ルートを完成できません。

公開された障害にはREPAIRが必要です。まだ見えていないセルを調べるSCANも、危険を避けるための1手になります。作業中のルートを変えるSWITCHや、条件を整えて大きく進むBOOSTにも、それぞれ使う場面があります。これらは復旧を直接1セル進めない場合があっても、無駄な行動ではありません。

16手では、調査や準備へ行動を使った直後に残り手数が厳しくなり、複数の選択肢があっても実質的にはCONNECTを急ぐしかない場面が増えていました。妨害が一度入っただけで立て直す余裕も小さく、イッパンジン側が情報を生かす前に試合が終わりやすくなります。

20手にすると、何でもできるほど余裕が生まれるわけではありません。追加されるのは4手です。その4手をSCANに使うのか、REPAIRに残すのか、BOOSTの条件を整えるのか。選択肢を実際に選べる余白として機能することを重視しました。

19手目と20手目を明確にする

変更後は、19手を終えた時点で未完成のルートがあっても試合を続けます。20手目の有効な行動で3ルートがすべて完成すればFULL RESTOREとなり、イッパンジンの勝利です。未完成のルートが残ればNETWORK COLLAPSEとなり、ウラギリモノが勝利します。

CONNECTだけでなく、SWITCHなど別の有効なルート行動が20手目になった場合も、同じ基準で結果を判定します。一方、Access Restrictionの提案や投票、制限によって拒否された行動は手数を消費しません。盤面を動かした有効な行動だけが、20手の予算を使います。

終了条件を境界の直前と直後で確認することで、「表示は残り0なのに続いている」「拒否された操作で試合が終わった」といったずれを防ぎました。

進行中の試合は16手のまま守る

本番のルールを更新するとき、すでに進行中の試合が存在する可能性があります。そこで、古い試合を途中から20手へ自動変更することはしませんでした。

更新前に作られた試合は16手のルールを保持し、更新後に始まる新しい試合だけが20手になります。画面側も、その試合が持っている行動予算を読み取って残り手数を表示します。これにより、遊んでいる途中でゴールの位置が突然変わることを避けました。

この互換性は目立つ機能ではありません。しかし、ルール調整を安全に届けるには、変更後の正しさだけでなく、変更の途中にいる人の試合を壊さないことも必要です。

数字だけで結論を出さない

20手への変更で選択の余白は増えましたが、この数字だけでバランスが完成したとは考えていません。どの行動が選ばれたか、ルートがどこまで進んだか、妨害から立て直せたかを合わせて見る必要があります。

次は勝率だけでなく、行動の構成やルート完成効率も確かめます。限られた手数だからこそ悩める一方で、調べることや修理することが罰にならない。その間を探しながら調整を続けます。

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